「打率1割台」でも強打者扱いされるメジャーリーグが、日本のプロ野球より進んでいるワケ
ちなみにオースティン選手、サンタナ選手、近藤選手のOPSを見てみると、次の通りです。
オースティン.983/サンタナ.905/近藤.960
3人とも.900を超える成績です。長打力もあるので、このような高い数値になったのは明らかでしょう。一流の打者であることは間違いありません。
打率が低くてもチームへの貢献度が高い打者は?
もう少し探ってみると、打率が2割5分以下でも、OPSが.800を超える打者がいます。ヤクルトの村上選手とソフトバンクの山川選手です。
2人の打撃成績は、村上選手が打率2割4分2厘で、OPSが.847。山川選手が打率2割4分7厘で、OPSが.801。OPSランキングだとセ・リーグの村上選手が4位で、パ・リーグの山川選手は3位です。
それが規定打席に到達している打者の打率ランキングになると、セ・リーグでは村上選手が24人中22位。パ・リーグでは山川選手が23人中17位。下から数えた方がいい順位になってしまいます。
「24年の村上は今ひとつだった」とか「山川は好不調の波が大きい」といった声を聞きましたが、それは打率が低いことが影響しているのだと思います。打率として見れば評価が低くても、OPSで示す数値ではチームへの貢献度が高い打者だったのです。
ここで、OPSが重要視されるメジャーの平均打率と平均OPSの5年間の推移を見てみましょう。

『プロ視点の野球観戦術 戦略、攻撃、守備の新常識』より
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