「打率1割台」でも強打者扱いされるメジャーリーグが、日本のプロ野球より進んでいるワケ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

しかし、現代野球では打率によって表す数値の“価値”は怪しくなっています。3打数1安打のヒットがシングルヒットで、4打数1安打のヒットが2塁打だったらどうでしょう?

打率は3割3分3厘と2割5分と、打数に対してのヒット数の割合となりますが、OPSにすると3打数1安打は.667で、4打数1安打は.750となります。打者の能力を示す数値は逆転します。

OPSから見えてくる打者の「本当の価値」

OPSは馴染みのない数値だけに、まだピンとこないという人もいるでしょう。直近の5年間での、日本プロ野球の平均打率と平均OPSを並べてみます。

『プロ視点の野球観戦術 戦略、攻撃、守備の新常識』より

この5年間を平均すると、OPSが.677、打率が2割4分5厘となります。単打ばかりの打者が3打数1安打しても、OPSだと.667なのですから、プロ野球の打者としてはほぼ平均的な打者ということです。

一方、二塁打で4打数1安打の打者は打率2割5分で、プロ野球界だと平均的な打者です。しかしOPSになると.750で、平均を大きく上回っています。

球界に3人しかいない3割打者といっても、単打ばかりの打者は、それほどの価値はないということです。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事