ネットに溢れる情報には"意外な落とし穴"も…医師が解説「こむら返り」を防ぐ栄養素の《黄金比率》

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まず前提として挙げておきたいのは、何より朝食が大切ということです。起床時は1日のうちで最も体が脱水しており、電解質バランスも乱れがち。朝食を抜いてしまうと、こむら返りが起こりやすい体のまま1日をスタートしてしまうことになります。

それを防ぐために、朝目覚めたらまずコップ1杯の水を飲む。そのうえで、ふくらはぎがよろこぶ栄養と電解質をしっかり補給できる朝食を用意する。これが、こむら返りを防ぐための理想的な朝の習慣です。

「和食=健康食」の落とし穴

朝食に和食を選ぶなら、大豆製品を取り入れてください。納豆や豆腐、みそ、しょうゆなど、大豆から作られる食品には、カルシウムやマグネシウムといったミネラルが豊富に含まれています。しかも、植物性のたんぱく質も同時に摂れるため、筋肉の維持や強化にも効果的です。

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例えば、主食にごはん、お供に納豆を添えて、副菜に冷や奴、汁物はみそ汁というメニューにすると、これらすべてが、大豆の恵みでできています。

さらに、小松菜やほうれん草をおひたしやみそ汁の具にすれば、ミネラルがさらに充実。そこにひじきの小鉢が加われば、こむら返りに負けない朝食として申し分ありません。飲み物はノンカフェインでミネラルも摂れる麦茶が理想的です。

ただし、塩分の摂りすぎにはくれぐれもご注意ください。和食には、じつは塩分を多く含む料理が多いという一面もあります。

塩分の摂りすぎは血圧を上げ、動脈硬化に直結します。たとえ大豆製品でも、しょうゆやみそをかけすぎたり、入れすぎたりしては逆効果。できるだけ減塩タイプの商品を選ぶのが安心です。漬物・佃煮・干物(とくに大ぶりなもの)なども、知らぬ間に塩分を摂りすぎてしまう食品なので注意しましょう。

「電解質を補おう」と意識するあまり、塩分過多になってしまっては本末転倒。ミネラル補給と同時に、塩分コントロールも忘れずに。これを、ぜひ心にとめておいてください。

北城 雅照 整形外科医

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きたしろ まさてる / Masateru Kitashiro

日本整形外科学会認定整形外科専門医、医療法人社団円徳理事長。2009年北里大学医学部卒業、2011年慶應義塾大学医学部整形外科学教室入局。2017年に慶應大学院医学部医学科博士号取得。2018年に医療法人社団円徳理事長に就任。

「自分の目の届く範囲の人々を笑顔に、幸せにしたい」という信念のもと、「戦略を立てる最高司令官」として同法人を牽引。再生医療やリハビリテーションに力を入れ、最新の医療技術を取り入れた治療を提供している。一方で、理事長を務める足立慶友整形外科・リウマチ科では、整形外科外来も担当し、日々医療の現場で患者と向き合い続けている。

『スッキリ(』日本テレビ)『、ひるおび(』TBS テレビ)『めざましテレビ』(フジテレビ)などをはじめとするさまざまなメディアに出演。また、「当院に来られない人にも、良質な情報を届けたい」という思いから、X、Instagram、TikTok、YouTubeなどのSNSでも積極的に情報を発信。多くのフォロワーを得ている。

趣味はサーフィンやキックボクシング、プログラミングなど多岐にわたり、医師としてだけでなく、多方面で活躍中。

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