「魔が差せば簡単に起きる」「モラルではなく構造の問題」などの声が…。ミニストップ「消費期限偽装」が"痛恨の失態"すぎるワケ

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対象商品は手づくりおにぎり、手づくり弁当、店内加工惣菜だ。同チェーンは全店での販売中止という前例のない措置とした。

事件にいたるまでの経緯

なお、当初8月上旬の段階ではラベルは「貼り間違い」としていた。それが公式発表では、冒頭であげたとおり「表示誤り」となった。そして実際の行為が明るみになると世間の受け止めは「偽装」となっていく。

行為としては、商品の製造時刻に基づく表示を、より新しいものに見せかけているわけだ。そうなると「偽装」が近いだろう。

法的な責任、またはブランドイメージ毀損を考慮すれば、「偽装」という言葉を避け、「貼り間違い」としたかった意図は理解できる。そして企業の一般的な反応といえるかもしれない。ただ後手にまわった印象は払拭しがたい。

消費期限が正しく表示されなかった具体的な商品個数は公表されていない。ただ相当数に上ると思われる。一つならばまだしも、複数、かつ多店舗にわたっているわけなので、意図せぬ失敗と消費者はなかなか思いにくい。実際、ネット上では「店内調理だと、こういった事案は魔が差せば簡単に起きうる」「モラルではなく構造の問題だ」といった指摘も出ている。

さらに、埼玉県、東京都、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、福岡県など多くに分布していることも注目だ。これは同チェーンの管理体制等に問題があったと考えられる。また対象店舗は拡大する可能性をはらむ。

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