SUV以外の選択肢、新型BEV「A6 e-tron」シリーズ発売。スポーツバックとアバント、スポーツグレードのS6も設定、アウディ電動化戦略の行方

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ただし、同氏は「BEVの時代は必ずくる」という。BEVは、近年、欧州や中国などでも販売台数が減少していることがよく報道されている。だが、それでも、シェーパース氏によると、「2025年1月~6月には全世界で約900万台」売れており、約30%のプラスになるという。つまり、世界的にはBEVのニーズは回復傾向になっているというのだ。

ただし日本市場では、「BEVだけでなく、まだまだICE(内燃機関)モデルもバランス良く導入する必要がある」という。そのため、2025年後半から2026年にかけて、BEVではスポーツモデルの「e-tron GT」の新型(2025年8月19日に発売)、SUVの「Q6スポーツバックe-tron」の導入を予定。一方で、ICEモデルも、「A6」や「Q3」の最終バージョンとなる新型車を国内販売する予定だという。

充電サービスではレクサスとコラボ

A6 e-tronの日本導入が発表された「Audi New Models Special Debut Show」の様子
A6 e-tronの日本導入が発表された「Audi New Models Special Debut Show」の様子(写真:三木 宏章)

ほかにも、アウディ ジャパンでは、先述した独自の充電サービス「PCA」の事業拡張を図ることで、BEVユーザー自体を増やす効果も狙うという。具体的には、トヨタの「レクサス」ブランドが展開する急速充電器ネットワーク「LEXUS Electrified Program」とのコラボレーションを実施するというもの。実現すれば、レクサス、アウディ、ポルシェ、フォルクスワーゲンの4ブランドがそれぞれ販売店や商業施設などに設置する急速充電器を、各ブランドのBEVユーザーが利用できるようになる。

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PCAの急速充電器の設置数は、前述のとおり、現在(2025年7月時点)で395基だが、これはアウディ、ポルシェ、フォルクスワーゲンの3ブランドの拠点を利用したほぼマックスの数字。これにレクサスのサービス拠点が加わることで、4ブランドのユーザーすべてが、現状より多くの充電施設を利用できるようになるということだ。

なお、レクサスとのコラボは、2026年3月頃までを目途に開始予定とのこと。果たして、国内外の高級車ブランドのこうした協業などにより、日本のBEV販売台数などに変化が出てくるのか。今後の動向に注視したい。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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