たとえば、私たち日本人が、外国人から日本語を教えて欲しいと言われて、うまく教えられるでしょうか? それと同じことなのです。ですから、指導のプロが教えなくてはなりません。
その人が指導のプロであるかどうか判定できる方法をひとつだけご紹介しましょう。それは、「聞き上手の指導者か」ということです。
通常のネイティブは、日本人相手に自分が話してばかりです。日本人側としては、話せないので頷くだけで黙っています。多少言っていることがわかって、何か英語ができたような錯覚を持つこともありますが、実際、会話とは双方向でのコミュニケーションをいうのであって、リスニング能力が多少ついても、話せるようになるとは限らないのです。
それよりも、日本人(習う側)にどんどん話をさせて、間違った表現を正してくれる程度の発話がある場面を作るとコミュニケーションが成立します。そのような場を作れるのが、プロの指導者なのです。私は、今までこのような指導ができたネイティブにあったことはほとんどありません。多くのネイティブは、つねにしゃべり続けていました。
英会話上達のための「3つの条件」
ではどうすれば英会話ができるようになるでしょうか?ここからが、本論です。
英語の話せる日本人は、どういう表現を使っているかを学ぶのです。日本人が話す英語の内容はわかりやすいという経験はありませんか? ネイティブが話すスラング交じりの表現を話すよりも、多少文法的に間違っていても、内容を正しくわかりやすく伝える日本人英語の方が、コミュニケーションが成立していることが多いのです。どのように表現すればいいか英語が話せる日本人の表現を観察することが最も英会話ができる近道であると考えます。英語が話せるようになった人の多くは、次のような点がクリアされた時であるといいます。それは
「日本語で思ったことをそのまま英語で表現しようとしないこと」
言い換えると、「言いたい日本語→わかりやすい単純な日本語→英語へと変換する」ということ。
つまり、複雑な文法と表現力が必要になる日本語はそのまま英語で表現することは至難の業であるため、「要するに伝えたいことは単純に言えば何なのか」ということに変換しなくてはなりません。それは英語が話せる日本人の英語を聞いていればよくわかります。だからそのような英語は理解しやすいのです。
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