台風接近時の《今すぐやるべきこと》まとめました→危険が迫っているときの「NG行動」と「避難判断のタイミング」に、自宅ですべき“SCNG”とは?

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ただし外出中、水害の警戒地域を通ることになってしまうこともあります。その際、次のような普段とは異なる川の様子を見た場合、すぐにその場を離れ、安全な場所に避難してください。氾濫や土砂災害が発生する可能性があります。

●川の色が濁ってきた

●水位がいつもより高い、逆に急に下がる

●普段は見かけない折れた枝が流れてきた

家屋や家族の状況に応じて避難場所やタイミングを判断しよう

水害から避難する場合、自宅を離れる「立ち退き避難」が必要かどうかや、避難を開始するタイミングは、①地域の災害リスク、②家屋の構造、③家族の状況から判断します。

★立ち退き避難/在宅避難の判断

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ハザードマップで色がついている地域は水害の危険性が高いため、立ち退き避難の必要性が高くなります。特に土砂災害では、立ち退き避難が原則となります。ただし、浸水被害の場合、お住まいが鉄筋コンクリート造の建物であれば、「在宅避難」が可能な場合があります。

★在宅避難(屋内安全確保)が可能となる条件(浸水被害の場合)

①家屋倒壊等氾濫想定区域に入っていない

②想定最大浸水深より居室が高い

目安:0.5〜3m未満で1階床上~軒下浸水、3〜5m未満で2階床上~軒下浸水

③避難中の水・食料の備えが十分にある

★親せき・知人宅への避難

市区町村指定の指定緊急避難場所に行くことは必須ではありません。親せきや知人で安全な場所に住む人がいれば、そこへの避難を検討しましょう。遅くとも注意報が発令された段階で、避難させてもらえるかを確認しておくことが大切です。

NG行動③ 必ず指定緊急避難場所へ避難する

避難の際、ひざ下まで冠水している、くるぶしより下でも水の流れが速い、避難経路に用水路などがあり転落の恐れがあるなどの場合、長い距離を移動することは危険です。無理をして指定緊急避難場所に避難するのではなく、近隣の頑丈で安全な建物へ避難しましょう。

助かる命を助けるために、普段からハザードマップで地域の災害リスクを確認しておくことが大切です。ライフラインが止まることを想定し、水・食料や防災グッズを備え、夏の暑い時期には熱中症対策も考慮しておきましょう。

タイチョー 元大阪市消防局職員/防災アドバイザー

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Taicho

VITA代表取締役。元レスキュー隊員として「助かる命を助けるために」をテーマに、防災YouTubeチャンネル「RESCUE HOUSE」を運営。災害現場のリアルな声とともに、災害大国ニッポンならではの「気づき」を日々発信している。著書『消防レスキュー隊員が教える だれでもできる防災事典』は台湾で翻訳版が刊行されるなど、その防災知識・スキルは世界で評価されている。YouTube登録者46万人(2025年6月現在)。

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