
空前の「怪談ブーム」と言われて久しい。YouTubeには怪談を配信するチャンネルが無数にあり、怪談イベントが日々各地で行われ、『近畿地方のある場所について』などホラー小説がベストセラーになっている。
オンライン・オフラインの枠を超えて、怪談は間違いなく市場を広げている。心霊の話にとどまらず、ネット怪談、ヒトコワ、都市伝説、フェイクドキュメンタリーなど多様化している意味では、怪談ではなく「怖い話ブーム」と呼ぶほうが適切かもしれない。
そんな業界を牽引する1人で、今夏、電子コミック『深夜の放送部』(こちらから読めます)を上梓した人気YouTuber・たっくーさんこと、澤村拓亨さん(29歳)に、ブームの背景や楽しみ方、怖い話を披露してみたい人向けのコツなどを聞いた。
『奇跡体験!アンビリバボー』が参考に
チャンネル登録者数289万人(2025年7月10日現在)のYouTubeチャンネル『たっくーTVれいでぃお』の設立は2017年。ラジオのような体裁でオカルト話を配信する内容が人気を呼び、開設4カ月足らずで登録者数10万人を達成した。
チャンネルが伸びた理由として、たっくーさんのトーク力や動画の構成も要因だと思われるが、タイミングも大きかったと同氏は分析する。
「YouTubeを始めて、最初に都市伝説の配信をしたんです。当時、テレビ番組『やりすぎ都市伝説』などの影響もあって、都市伝説はコアな層に人気がありました。その視聴者たちが、ちょうどYouTubeを見るようになった時期と重なったのだと思います」
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