中国は台湾の歴史に無知、独立か否かは台湾が選ぶ--陳菊・台湾高雄市長/民進党代理主席

 

 無理やり、大陸と競争するつもりはない。台湾は、農産品のブランド化を大事にしている。

--1月14日の総統選挙では、現職で国民党の馬英九総統に敗れました。現在、民進党はどのような状況ですか。

 (立候補した)蔡英文・前主席は総統にはなれなかったが、今までの民進党のトップとは違っていた。あまり政治的な経験がない珍しいトップだった。今回も責任をとって潔く主席を辞任した。

新たに民進党の主席になる人は、国民党と中国共産党と対等に付き合わなければいけない。国民党はお金持ちの党だ。共産党との関係も深く、すでに共産党は台湾経済に介入している。国民党は中国の指示を受けて動いているが、これはよくない。台湾の選挙では、票を買うなど選挙における公平さが欠けている。国民党がカネで情報管理しすぎている面もある。

代理主席として、責任は非常に重大だと認識している。まず党内を安定させ、次の主席にバトンタッチする必要がある。党内の若い世代や年配の諸先輩をまとめて、新主席が決まるまで調整を重ねていく。民進党は、40年以上、一歩一歩、民主主義を得るため戦ってきた。新主席はこの戦いをより進めて、2つの強大な党からの圧力に耐え、戦っていかなくてはならない。

--09年に高雄市で開かれた「ワールドゲームズ」(五輪に参加していない競技・種目を中心に、五輪の翌年に開催される大会)をアピールするため、北京や上海を訪問したこともある。陳市長の大陸観はどのようなものでしょうか。

 党主席の立場と市長の立場では違うが、私の主席の立場は3カ月にすぎない。そのため、党内の安定が優先だ。ただ、今後の主席は、強大な中国ときちんと真正面から向き合うべきで、中国の政策をしっかり理解しなくてはならない。

また、中国が台湾をきちんと理解するように促すべきだ。今の中国は、民進党を理解していない。それでは、台湾のすべてを彼らが把握することはできない。主観でしか台湾の民進党を見ていないうえ、中国と同じ考えをしなければ納得いかないというのが現状だ。新しい主席は、これまで民主主義を勝ち取るために苦難の連続だった民進党の歴史と、われわれの現在の考えを、中国側に伝えていかなくてはならない。

--民進党は、党綱領に「台湾独立」を掲げています。これについては、党内でも異論があるようですが。

 民進党が民主主義を獲得する過程では、多くの人が政治犯として孤島に閉じ込められ苦しい思いをしてきたことを、中国が知らなさすぎる。それを指摘しておきたい。

 

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