【小川町】埼玉で移住希望者が1番多いワケは? 都心まで70分、"ゆる移住"が叶う「ちょうどいい田舎」の秘密

手間ひまをかけた移住に思えますが、実際に町で暮らしている人々と顔を合わせて、会話を重ねて、関係を築いてきたからこそ、移住してもいいなと思えたそう。
コワーキング・交流拠点が移住者の交流の場に
冒頭で登場した皆本類さんも、柳瀨さんほどではないものの、時間をかけて家族に「移住したい」と相談してきました。皆本さん夫妻は、都内を拠点にカメラマンとライターとして活動していました。転機になったのは、コロナ禍。「”リモートワークができるなら、都心以外でも暮らせるよ”と夫に伝えて移住を決めました」

しかし、仕事柄あまり外に出ないため、移住後はどうやって顔見知りを増やすか、ご近所づきあいをするか悩んだそうです。そこで近所にあるコワーキング・交流拠点「NESTo(ネスト)」に登録して、皆本さんは利用者になりました。利用者同士で顔を合わせたり、「NESTo」で開くイベントに参加するうちに、人のつながりができて安心したそう。

「『NESTo』には本当にさまざまな仕事をしている方がいて、知らない世界を知ることができて面白いです。それに一人じゃない。つながる場があることで、移住者同士の仲間もできる。とてもありがたいことだと思っています」

小川町へのそれぞれの移住ストーリーに迫ってきましたが、「移住のタイミングは人それぞれ、自分なりの答えの見つけ方でいい」のだと思わされました。
思い立って急に移住に挑戦してもいい。ちょっとずつ正解を探すのでもいい。失敗したとしてもいい。都市部に近いから、移住を決めるのもやめるのも自由に選択しやすい。こうしたゆるやかな気持ちで臨めるのが小川町の魅力かもしれません。
(取材・文/永見薫)
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