「日本はもういいかな…」年収3億円の親日家が語る、中国≪超富裕層≫が訪日を“卒業”したワケ
今まで必ず7泊以上していたが、これらの理由によって2泊3日に短縮し、「仏教に詳しい中国人友達がたまたま時間が空いたというので、一緒に奈良に行って説明してもらいながら見学できてよかったわ。直行直帰の感じ。買い物は空港で適当にお土産を買ったぐらい」という。
今まで大金を払って、文化もコンテンツもたくさん楽しんできたAさんのような高付加価値旅行者も、ホテル代と食事代ぐらいしか使っていないのだ。
「理想」の観光地化実現のために
このような真のファン=真のターゲット層が、確実にいなくなっていることが、まだデータには反映されていない。これは筆者の杞憂かもしれないが、それでも、外部競争力の熾烈化や内部観光資源の頭打ちに対し、国も自治体も企業も警戒し、対応すべきだろう。これからは競合分析・ブランディングの作り直しの徹底が必須だ。
今まで眼中になかった中国国内、以前から人気の高いアジア近辺や欧州、新勢力の中東やアフリカが、どのように誘客し、リピーターにつなげているのか。ターゲット層のどんなニーズに応えているのか。そのなかで日本が勝てるブルーオーシャンはあるのか。
日本が「安くて」「近い」だけの観光地と見られないように、観光地としての本当の価値をどんな観光客にどのように伝えるかを、再考するタイミングが来たのかもしれない。
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