バルミューダのトースターは何がスゴイのか 調理器具ひとつで味が変わってしまう

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この商品の“キモ”の部分は、遠赤外線と近赤外線、ふたつのヒーターを使い分けることで、冷凍パンから普通の食パン、総菜パンなど、さまざまなタイプのパン、あるいはフライや天ぷらを温める機能などが組み込まれていること。それぞれ、温める対象物の内部から温めるのか、表面を温めるのか。その違いを利用して最適な加熱を行うというものだ。

このパナソニックのトースターで焼く厚切りトーストが大好きで、かなり多くの友人に紹介したものだ。テクノロジでシンプルなトーストがよりおいしくなるなんて、すばらしい。これ以上はなかなか求められないなと思っていたところ、友人宅で披露されてすっかり虜になってしまったのが、このバルミューダ「ザ・トースター」(バルミューダはこの製品を略して”BTT”と呼んでいる)だ。

BTTは一見するとシンプル

BTTは一見すると、シンプルな電気ヒーターを用いたトースターで、パナソニックのようにプログラムされたスイッチが多数あるわけでもなく、ほんとうに“ただのトースター”にしか見えない。しかし、彼らの仕掛けは別のところにある。5ccの水を計量する治具がセットされており、規定量の水をBTT上部の給水口に注いでからトーストすると、電気ヒーターとスチームの組み合わせで、さまざまな素材を適切な状態で焼いてくれる。

上部の給水口に水を注いでからトーストする(写真:バルミューダ)(上の画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

特に食パンの仕上がりに関しては、歯触りなどの触感に関してはパナソニック製品と甲乙付けがたいものの、味そのものが異なる。BTTで焼いたトーストは、パンそのものの風味をより深く感じられ、“甘み”にも似た心地よい風合いが口の中に広がる。

これはクロワッサンやバターロールなど、もともと生地に対して風味が与えられているパンをBTBで焼き直すと、表面が焼き焦げることなくパリッと食感だけが改善され、中はふっくら。そして、バターの香りがはるかに多く感じられるようになる。

バターロールを再加熱する場合、どんなトースターでも表面部分が焼かれすぎになり、パリッというよりは、“焦げ気味”となってしまう場合がほとんどだが、BTTはスチーム併用のためか、そうした心配は無用だ。

トースト、チーズトースト、クロワッサン、フランスパンなど、そのときに応じて調節できる(写真:バルミューダ)

BTTにはトースト、チーズトースト、クロワッサン、フランスパンのカスタムモードに加え、ワット数を指定してのマニュアルモードがあるが、試しに個人的に好きなベーグルをフランスパンモードで焼いてみたが、期待どおりのおいしさを引き出せた。ベーグルならではの、もっちりとした感覚とパリッとした風味の両立は、どんな種類のパンでも同じようにおいしく感じられるのだろう。

“朝食はパン派”という方には、一度、そのおいしさを味わって欲しい。さまざまな“トースター遍歴”を経てきた我が家も、これでしばらくは落ち着けそうだ。

本田 雅一 ITジャーナリスト

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ほんだ まさかず / Masakazu Honda

IT、モバイル、オーディオ&ビジュアル、コンテンツビジネス、ネットワークサービス、インターネットカルチャー。テクノロジーとインターネットで結ばれたデジタルライフスタイル、および関連する技術や企業、市場動向について、知識欲の湧く分野全般をカバーするコラムニスト。Impress Watchがサービスインした電子雑誌『MAGon』を通じ、「本田雅一のモバイル通信リターンズ」を創刊。著書に『iCloudとクラウドメディアの夜明け』(ソフトバンク)、『これからスマートフォンが起こすこと。』(東洋経済新報社)。

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