
フェラーリが、新型クーペ「アマルフィ」を、2025年7月1日(現地時間)に発表した。
V8エンジンをフロントに搭載した後輪駆動のクーペだ。
私が実車に対面したのは、6月下旬。イタリアはボローニャ空港からクルマで1時間ほどの、マラネロという町のフェラーリ本社。
チェントロスティーレ(英語だとスタイリングセンター)というデザイン部門の建物の一室が、公開の場だった。

あえて大きな会場など借りることはしない。写真撮影はいっさい禁止。
広報担当者の顔見知りのジャーナリストだけを集めて、発表を行う。そのジャーナリストは、ファーストネームで呼ばれる。
ある種の親密さというか、いってみれば秘密結社めいた儀式的なイベント。これがいかにもフェラーリ的なのだ。
リゾート地「アマルフィ」の名を冠したワケ
今回、驚いたのは、直前まで車名が伏せられていて、事前に情報がまったく出てこなかったこと。
発表の時間がきて、クルマが公開され、そして最後の最後に「アマルフィ」という車名が公開された。

アマルフィは、ナポリ湾から山を越えたところにある、ティレニア海に面した海辺のリゾート地の名だ。フェラーリは、なぜその地名を車名にしたのか。
フェラーリでマーケティングと販売を統率するエンリコ・ガリエラ氏は、下記のように発表の場で説明した。
「南イタリアで有数のもっとも美しいリゾートで、ゆたかな歴史があり、エレガントで、ラ・ヌオーバ・ドルチェビータのスピリットを感じさせる土地です」
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