「余ったパンを捨てるのをやめた」超人気パン屋ドリアン・店主の人生をガラリと変えた"モンゴルの友人からの素朴なひとこと"
雨の日は客足が鈍り、さすがに売れ残ってしまいます。そういうときは、野菜の移動販売店やハム屋さん、レストランに買ってもらったり、お店で売ってもらったりしています。
さらにインターネットでの地方発送もやっています。これもありがたいです。ネット販売は予約だから当然捨てません。ただ、ネット販売は注文数がけっこう上下します。
そこで定期購入をはじめました。今、定期のお客さまは150人です。
もし仮にこれが300人であれば、店売りをやめても、豊かに暮らしていけます。パンを1つも捨てることなく、です。
ということは、1億人に嫌われても、300人のお客さまのために全力で、良いパンを焼けば、十分に暮らしていける時代が、もう来ているということです。
買うほうも売るほうもそれでいいと思います。捨てないパン屋を目指すには、ありがたい時代です。
僕のパンの焼き方
毎日の8時間の作業をどんなふうにやっているのかというと、こうです。
まず朝4時に薪窯に着火します。薪窯とはレンガをアーチ状に組んでつくった窯のことです。2時間ほど薪を燃やして、窯が十分に熱くなったら火を落とし、30〜60分ほど待ってから、パン生地をドカドカと入れていきます。
パンを窯に入れたら約1時間で焼きあがります。だいたい1窯、つまり一度に窯にパンを入れて焼く作業で1日に売る分のパンができ上がります。
窯を温めている間に、翌日焼く分のパンの仕込みをします。生地をこねて、2時間おいて、切って丸めて寝かせカゴに入れ、冷蔵庫へしまいます。パンの種類が少ないし、1個のパンが大きいのであっという間に、だいたい10時頃に終わります。
それから、次の日の粉を計ったり、掃除したりしたら、終わりです。
こうしてパンを焼いて、火、水曜日はネット販売による地方発送だけの日で、木、金、土曜日は実店舗での販売のみとしています。月曜日は仕込みで半日を費やします。日曜日は休みです。
そんなこんなで僕は週6日、昼頃には仕事を終えて、ゆっくり過ごしたり、逆にジョギングして身体を動かしたり、映画を観たり、飲みに行ったり。経理仕事やブログを書いたりもします。
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