東宝が「新海誠作品を手がけるアニメ会社」に出資した知られざる内幕 コミックス・ウェーブ・フィルムの川口典孝氏が語る東宝の凄み

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――東宝側のリリースには、制作環境の向上や創作機会の増加、作品展開といった面での支援について言及されていました。

応援してくれるということだ。もう親戚だよね、と。その一環で、実は先週、長野県上田市のTOHOシネマズで研修を受けさせてもらった。

コミックス・ウェーブ・フィルムの川口典孝会長
川口典孝(かわぐち・のりたか)/1969年東京都生まれ。1993年青山学院大学卒業、伊藤忠商事入社。経理部を経てコンテンツ事業部に配属。1998年、コミックス・ウェーブ(旧CW社)の設立と同時に出向、新海誠監督と巡り合う。2003年、伊藤忠商事から転籍。2007年、MBOにより独立し、コミックス・ウェーブ・フィルム設立。2024年に社長を退き、代表取締役会長に就任(撮影:今井康一)

――SNSにも、その際の写真を投稿していましたね。

新海誠の地元の映画館が潰れてしまい、文化の発信が鈍ることを危惧して、2スクリーンの映画館を作ろうとしている。映画館をやるのであれば、もぎりを経験しなければいけないと思い、頼んでみた。そうしたら、TOHOシネマズがわざわざプログラムを組んでくれた。

20年以上剃っていなかった髭を剃り、TOHOシネマズの接客について2時間ほどの座学を受けないと、現場に立たせてもらえない。劇場ではデジタルチケットを目視で確認したり、他社のアニメグッズの品出し、掃除などをしてきた。普通はやらせてもらえないと思うので、ありがたかった。

東宝社員から突然かかってきた電話

――コミックス・ウェーブ・フィルムは、新海監督作品の配給を東宝に託してきました。両者の関係はいつから始まったのでしょうか。

新海誠が独学で作った『ほしのこえ』(2002年公開)という24分の作品が、約8万本のDVDを売り上げるスマッシュヒットとなった。その次の劇場映画を作っていた時に、入社間もない川村元気さん(編集注:東宝で数多くのヒット映画を手がけた名プロデューサー)からいきなり、「一度ご挨拶に」と電話が入った。これが東宝とのファーストコンタクトだった。

本インタビューの詳細は、東洋経済オンライン有料版記事「〈独占〉「すずめの戸締まり」「君の名は。」を送り出したアニメ会社創業者が東宝に持ち株を譲った理由・・・「東宝が新海作品を大海に出させてくれた」」でご覧いただけます。
森田 宗一郎 東洋経済 記者

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もりた そういちろう / Soichiro Morita

2018年4月、東洋経済新報社入社。ITや広告・マーケティング、アニメ・出版業界を担当。過去の担当特集は「サイバーエージェント ポスト藤田時代の茨道」「マイクロソフト AI革命の深層」「CCC 平成のエンタメ王が陥った窮地」「アニメ 熱狂のカラクリ」「氾濫するPR」など。

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