中国テンセント、AIが業績拡大に「実のある貢献」 ゲームや広告を後押し、1~3月の売上高2桁増

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1~3月期の業績を分野別に見ると、オンラインゲームを中心とする「付加価値サービス」事業の売上高は921億元(約1兆8895億円)と前年同期比17%増加し、総売上高の伸びを上回る成長を達成した。そのうち、オンラインゲームの中国国内の売上高は前年同期比24%増の429億元(約8801億円)、海外売上高は同23%増の166億元(約3406億円)だった。

テンセントは傘下のネットサービスとAIの融合を急速に進めている。写真はAIによるリアルタイム画像生成のデモ(同社ウェブサイトより)

オンラインゲームの伸び率が高かったのは、(比較対象である)2024年1~3月期の実績が相対的に低かったことも一因だ。とはいえ、「王者栄耀(オナー・オブ・キングス)」や「穿越火線手遊(クロスファイア・モバイル)」などのロングセラー・タイトルが、1~3月期としては過去最高のトラフィックを記録したのは(AI効果の表れとして)特筆に値する。

広告主のAI活用に広がり

前出のウィーチャットの月間アクティブユーザー数は、2025年3月末時点で14億200万人(国内版と海外版の合計)に達し、1年前に比べて3%のプラス成長を維持した。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

1~3月期のオンライン広告事業の売上高は319億元(約6544億円)と前年同期比20%増加。付加価値サービスと同様に、成長率が総売上高の伸びを上回った。広告主が(AIを活用して)動画投稿サービスやミニプログラム、検索サービスなどへの広告出稿を増やしたことが売上拡大を牽引した。

一方、フィンテック・法人サービス事業の売上高は549億元(約1兆1263億円)と、前年同期比5%の増加にとどまった。フィンテック事業は消費者ローンや資産運用サービス、法人向けサービス事業はクラウドサービスや技術サポート・サービスが堅調に推移したが、ゲームや広告の大きな伸びには見劣りする格好になった。

(財新記者:関聡)
※原文の配信は5月14日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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