要注意!若手にはゼッタイに使えない「老害・NGワード」。無意識に使ってしまう言葉と言い換え例
「かわいがっている」「目をかけている」「優秀だ」も同様。ペットやモノを相手にしているようで、視線が上から下に向いている。「尊敬している」くらいでいい。スポーツでは対戦相手に対して「リスペクトしている」とよく言う。上下の関係なく相手に敬意を表すのはフェアですがすがしい。
「みんなのおかげ」
最後は「あの仕事は自分がやった」。確かにそうかもしれない。言いたい気持ちはわかるが、独りでプロジェクトは回せないし、完結できない。私は「あれオレ詐欺」と揶揄している。過去の栄光を過度に誇るのは、相手に小者感を与えるので逆効果だ。聞かされるほうは「見たわけではないし……」と白ける。自分の実績を吹聴するのではなく、関係者全員に配慮して「みんなのおかげ」と謙虚に話せば、懐の深さが伝わる。

ドジャースの大谷翔平選手は、自分のバットで決勝点を挙げても必ず「チーム全員で勝ち取った勝利です」と周囲に対する感謝の念を忘れない。気配り、心配りが感じられる。映画界最高の栄誉であるアカデミー賞でも、受賞した俳優たちは壇上のスピーチで例外なく、映画製作に携わった全員に対してお礼を述べる。たとえ自分の手柄であっても、周囲に配慮する気遣いを忘れないようにしたい。
多くの老害・NGワードは、言った本人に悪気はなくても相手には高圧的で無神経、時代錯誤と受け取られることがあるものである。言葉のセンスは、人との距離感のセンスだ。
世代間ギャップを無意識に広げてしまうのではなく、今の時代の感覚で、共感と尊敬を持った話し方に努めることが大切だ。NGワードを頭に入れておけば、よかれと思って言ったのに逆に距離を取られることを防げる。
性格や年齢は変えられないが、話し方は今からでも変えられる。言ってはいけない言葉を避けることで、コミュニケーション能力は向上し、人間関係が円滑になるだろう。
(構成:ライター 福田三郎)
無料会員登録はこちら
ログインはこちら