ジャンクフードのみで10週間生きると人間はどうなるか→ダイエットの黄金ルールさえ守れば何を食べても痩せられる

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カロリーを重視するのは、何を食べたとしても、摂取したカロリーが消費カロリーを超えれば、すべて体に蓄積されるからです。

菓子パンだろうが、蕎麦だろうが、ホウレンソウのおひたしだろうが、100キロカロリーは100キロカロリー。

ですが、菓子パンは、ほんのひとかじりで100キロカロリーになります。

だから、手っとり早く満足できるかわりに太りやすいわけです。

10週間ジャンクフードのみで痩せる方法

2010年にアメリカの栄養学の研究者が、信じられないような実験結果を報告しました。

研究者みずから、ジャンクフードしか食べない生活を10週間にわたって送り、体がどう変化するかを調べたのです。命を守るために、わずかな野菜とサプリメントは摂取しました。

この実験の肝は、食べたのはジャンクフードでも、1日の摂取カロリーを1800キロカロリーに抑えたことです。

2021年の統計で、アメリカ人の平均摂取カロリーは約3900キロカロリーでしたから、半分以下にしたことになります。

すると、10週間で体重が約12キロ減り、さらにはコレステロール値も血糖値も下がりました。そして、実験前と比べて、朝はさわやかに目覚め、感覚がとぎすまされ、活力に満ちていたそうです。

さまざまなダイエット法が次々に生まれては、あれを食べろ、これはよくないと議論を闘わせていますが、この実験結果は、流行のダイエット法に疑問を投げかけるものだと研究者は述べています。

一歩間違うと命にかかわる実験ですから、軽々しくまねることはできません。

ですが、摂取カロリーを減らせば痩せるし、血糖値も下がるのです。

コンビニであれ、カフェであれ、個包装された食品を買うときは、裏面にある栄養成分表示の「熱量」ないし「エネルギー」の欄に、まず目を走らせる必要があるのはこのためです。

奥田 昌子 医学博士/内科医

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おくだ まさこ / Masako Okuda

京都大学大学院医学研究科修了。京都大学博士(医学)。博士課程にて基礎研究に従事。生命とは何か、健康とは何かを考えるなかで予防医学の理念にひかれ、健診ならびに人間ドック実施機関でのべ30万人以上の診察/診療にあたる。航空会社産業医を兼務し、ストレス対応を含む総合診療を続けている。著書に『これをやめれば痩せられる』(東洋経済新報社)、『欧米人とはこんなに違った 日本人の「体質」』(講談社ブルーバックス)、『内臓脂肪を最速で落とす』(幻冬舎新書)などがある。

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