わが子の成長を促すチャンス「放課後時間」の上手な使い方のコツ――大事なのは”子どもが自ら気付くきっかけを与える”こと
例えば、乳幼児期には絵本の読み聞かせがとても効果的です。
「わーいわーい!って喜んでいるね」「ひとりぼっちでさみしいんだって……」などと、お話のなかに登場するキャラクターの心情を大人が代弁してあげることで、言語発達を促すこともできます。
さらには、「このとき、この主人公はどんな気持ちだったと思う?」「うれしいのかな?かなしいのかな?」「大丈夫かな?助けてあげられるかな?」なんて想像し合いながら読み進めることで、自然と想像力や思いやりの気持ちが育つきっかけを用意することができます。
読み聞かせの主体者は子ども
ここで大切なのは保護者の価値観を押しつけすぎないこと。
「この場面、お父さんはこう思ったけど、どう感じた?」と聞くのもいいですが、「この後どうなったのかな? 〇〇くんはどう思う?」「そうか。そう思ったんだ。すごいね」と、読み聞かせの主体者をお子さんにしていくよう心がけてみてください。
忙しいなか大変ですが、眠る前の数十分に1〜2冊の絵本を読みながら語り合う時間は、保護者側の人間力も磨いてくれるはずです。
お子さんが小学生になったら、日常のやりとりのなかに問いかけを盛り込んでいくのもいいきっかけ作りになります。
例えば、電車やバスで塾や習い事に行くようになったお子さんに、「もし、駅でICカードを忘れちゃったのに気づいたら、どうする?」と聞いてみる。テレビやタブレットに夢中になっていて、なかなか寝る前の歯磨きをしてくれないお子さんを怒ったり、叱ったりするのではなく、「歯磨きは何時からにする?」と質問してみる。
問われると人は「どうしようかな?」と考え始めます。この自分で考え、対策を見つけていく時間が主体性や判断力、自立心などを育んでくれるのです。
ここでも大切なのは、すぐに答えを教えないこと。「こういうときはこうするのよ」と言ってしまうのは簡単ですが、それでは問いかけをした意味が半減してしまいます。じれったくも感じると思いますが、大人は「この子なりの答えを出すはずだ」と信じて待つことです。
そのうえで、「自分で発見した」「自分で答えにたどり着いた」という経験を積むことが、子どもの大きな自信になるのです。
それは人間力の土台となる自己肯定感を高めてくれます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら