最低賃金は2200円超え!ただし「高額報酬」目当てだと”痛い目を見る”ことも? オーストラリア「ワーキングホリデー」の実態

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早川さんは、セカンドワーキングホリデービザ(1年滞在を延長できる制度)でシドニーに滞在しています。仕事探しのきっかけは、サッカーだったと言います。ある日の午後、語学学校が終わった後に公園で子どもたちとボールを蹴っていたところ、たまたまサッカースクールの指導者に声をかけられ、そこから人の縁をたどって日本食レストラン(ジャパレス)やケータリング業務の仕事につながっていきます。

「オーストラリアは、行動した人に仕事のチャンスがやってくる国。最初の一歩を出せるかが大事だと思います」

英語には苦手意識があったそうですが、現地での実践を通じて少しずつ聞き取れるようになってきたといいます。時給は27ドル、休日は時給が1.5倍に。生活費は週560ドル(家賃)と高めですが、2つの仕事を掛け持ちすることでバランスを保っていたそう。

「人とのつながり」がキャリアの入り口となった早川さんの体験は、掲示板やサイトから応募するのではなく、リアルな接点からキャリアが広がる可能性を感じさせてくれました。

まとめ
• ビザの種類:セカンドワーキングホリデービザ
• 職種:ジャパレスのキッチンスタッフ、ケータリング業務
• 時給:27ドル(休日は1.25〜1.5倍)
• 家賃:週560ドル(スタジオタイプ)

「住み込みのオペアで英語力UP」という働き方

「語学学校に行くお金がなくても、家族の一員になれば英語は学べます」

学生を終えたばかりの時期にワーホリに挑戦した22歳の佐藤あかねさん(仮名)は、限られた予算内で現地就労を通じて自立を目指していました。英語に自信がない中でも、自分に合った働き方を模索しながら、確実にスキルを伸ばしていきます。

佐藤さんは、セカンドワーホリでケアンズからシドニー、そしてブリスベンへと拠点を移しながら、さまざまな仕事を経験してきました。最初はファーム(農場)で働き、ジャパレスでの接客業を経て、最後にたどり着いたのが「住み込みのオペア」という働き方でした。

「英語が苦手な私にとって、毎日子どもと会話する生活は自然に学べる環境でした」

オペアで子供のお世話
オペアで子どものお世話をしている(写真:取材対象者提供)

オペアの仕事は、住居・食事が無料で提供される代わりに、週に決まった時間だけ子どもの世話や家事を手伝うスタイルです。支給されるのは週200ドルと控えめですが、支出を抑えられるのが最大のメリットです。「英語環境にどっぷり浸かりたい人には、すごくおすすめです」と語ってくれました。

オーストラリアで外食や交通費の高さに驚きつつも、限られた予算の中で多様な働き方に挑戦した佐藤さん。どんな働き方が自分に合うのかを見つけるための「予行練習」として、オーストラリアは絶好の場所だったといいます。

まとめ
• ビザの種類:セカンドワーキングホリデービザ
• 職種:ファーム、日本食レストラン、オペア(住み込み)
• 時給:ファーム24ドル/ジャパレス18〜19ドル/オペアは週200ドル+滞在費無料
• 家賃:オペア期間中は無料、他は週200〜250ドル程度
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