「ネットのせいで少年犯罪増加」は、間違いだ 発生率、重大犯罪数とも、本当は減少している
「それは、私たちが少年犯罪に関する『情報』に接する機会や頻度(回数)が増えたことなどがその理由ではないでしょうか。
各種メディアは、少年による重大な犯罪を、センセーショナルな事件として繰り返し取り上げます。その情報に接した私たちは、少年の犯罪に『なぜ?』『どうして?』と疑問を抱きます。
そして、繰り返し接した情報と疑問を抱いた情報は記憶に残りやすいので、私たちは凶悪な少年犯罪が増加しているという印象を抱くのではないでしょうか」
「スマホ・ネットが悪影響」はウソ
インターネットやスマートフォンが悪影響を与えているという意見についてはどうだろうか。
「インターネットがない時代と比較しても、少年犯罪と少年による重大犯罪が減少傾向にあることからすると、インターネットの普及で有害な情報の入手が容易になったことを指摘するのは、あまり説得力がないように思えます。
当然ですが、犯罪は社会にとって大きな不利益でありながら『ゼロ』にできないという難しい問題を抱えています。そして、実際の被害者にとっては、犯罪件数が多い少ないは関係がありません。
犯罪を『ゼロ』に近づけるためには、イメージではなく、客観的な事実を冷静に分析する必要があるでしょう。
また、インターネットやスマートフォン等のテクノロジーの普及という原因をあげることで、自分たちと犯罪が無関係であると安心するのではなく、各人が身近な少年の健全な育成のために責任を果たしてゆくべきなのではないでしょうか」
星野弁護士はこのように述べていた。
弁護士ドットコムの関連記事
18歳男子と16歳女子 「高校生カップル」の性交渉は「条例違反」になる?
「ご自由にお取りください」ラーメン屋でネギを大量に食べたら「出禁」こんなのアリ?
「同級生10人から性器を直接触られた」 性的マイノリティが受けた「暴力」の実態
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら