
中国の建設機械大手の三一重工は4月17日、2024年の通期決算を発表した。売上高は777億7300万元(約1兆5177億円)と前年比6.22%の増収を確保。純利益は59億7500万元(約1166億円)と同31.98%の大幅増益を達成した。
事業全体では増収増益だったものの、国内事業と海外事業では明暗が分かれた。2024年の国内事業の売上高は273億1800万元(約5331億円)と前年比3.35%のマイナス成長だったのに対し、海外事業は485億1300万元(約9467億円)と同12.15%の2桁増収を記録した。
国内事業の低迷の背景には、中国の不動産不況の長期化がある。高層住宅などの新規着工の回復が見込めないなか、中国の建機メーカーは海外市場の開拓に活路を求めてきた。
アフリカの売り上げ4割増
三一重工の総売上高に占める海外事業の比率は、2024年は63.98%と前年より3.49ポイント上昇。海外事業は(国内より)利幅も大きく、粗利率は29.72%と国内事業を8.6ポイント上回った。
海外の地域別の売上高に目を移すと、アジア・オーストラリア地域が205億7000万元(約4014億円)と海外売上全体の4割余りを占め、ヨーロッパ地域の123億2000万元(約2404億円)、南北アメリカ地域の102億8000万元(約2006億円)、アフリカ地域の53億5000万元(約1044億円)がそれに続いた。
一方、売上高の伸び率ではアフリカ地域が前年比44.02%増と突出し、アジア・オーストラリア地域も同15.47%増を記録した。一方、南北アメリカ地域は同6.64%増、ヨーロッパ地域は同1.86%増にとどまった。
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