
アメリカ小売り最大手のウォルマートが、中国のサプライヤーに対して商品の出荷再開を要請し始めたことがわかった。財新記者の取材に応じた中国の複数のサプライヤーが明らかにした。
ウォルマートは、アメリカのトランプ政権が中国からの輸入品に対して145%もの追加関税を課したのを受け、中国からの商品調達を約1カ月間停止していた。しかしここに来て、関税のコストをウォルマートが負担する形で取引を再開するという知らせがサプライヤーに届いた。
「遠からず正式に発注するので、先に原材料を手当てしてほしいとの連絡をウォルマートから受けた」。江蘇省揚州市にある口腔ケア用品メーカーの責任者は、財新記者の取材に対してそう証言した。
小売り大手とトランプ氏が会談
この責任者によれば、ウォルマート以外の複数の取引先からも(アメリカ向けの)小口の注文が入り、「アメリカ政府の関税政策の先行きが見えたら、大口の注文を入れたい」と告げられたという。
また、10年前からウォルマートと取引している照明器具メーカーの関係者は、財新記者に次のように打ち明けた。
「4月から出荷を一時停止し、関税コストの分担や新たな取引条件などについてウォルマートと協議を続けていた。そんな中、4月21日にアメリカ小売り大手の経営者たちがトランプ大統領と会談した後、先方から出荷再開の準備をするよう非公式の要請があった」
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