【2025秋発売予定、名車復活のシナリオ】ホンダ新型2ドアクーペ「プレリュード」の復活劇。その歴史を初代から振り返る
ホンダは、このCVCCの1.5L版を1973年にファミリーカーの「シビック(4ドアモデル)」へ初搭載し大きな話題を呼ぶ。それに続くCVCCエンジン搭載車が初代プレリュードで、排気量を1.8L(1750cc)に拡大。国内の昭和53年排出ガス規制にも適合させるなどで高い環境性能を持たせるとともに、軽量なモノコックボディなどにより、スポースカーらしい軽快なハンドリングも実現した。
ちなみにホンダは、TVCMにF1チャンピオンのジョン・サーティース氏を起用。初代プレリュードをドライブしながら「クルマは自らの主張そのものであるべきだ」と語る姿が話題となった。
1982年、2代目プレリュード

1982年に登場したのが2代目プレリュードだ。時代は、1970年代後半から巻き起こったスーパーカーブームの真っ直中。その影響を受けた2代目は、フロントフードを可能な限り低くするなどで、よりスポーティで端正なスタイリングを実現。格納式の「リトラクタブルヘッドライト」など、スーパーカーが持つスタイルの方程式も採り入れたことで、若者から大きな支持を受ける。前述のとおり、いわゆる「デートカー」として一世を風靡した名車の1台だ。
また、スタイルだけでなく、機能面もかなり充実。ホンダは、1983年、15年ぶりにF1へ復帰参戦したこともあり、その前年に登場した2代目には数々の先進技術を投入した。たとえば、国産車初の「4輪ABS」。当時、「4輪アンチロックブレーキ」と呼ばれた機能で、4輪に装着したセンサーからの信号により、コンピューターが5段階にブレーキ圧を制御する技術だ。今では当たり前に装備されているシステムとなったが、当時はかなり珍しく、雪道や凍結路など、すべりやすい路面状態での安定したブレーキ性能を確保するために開発された。
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