【33年の歴史に終止符、ホンダのビッグワン】フラッグシップモデル最終型「CB1300スーパーフォア ファイナルエディション」と歴史を振り返る

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そして、これらの総称をプロジェクト・ビッグワンと名付け開発を実施。そこから生まれたのが、当時、圧倒されるほどの迫力あるフォルムを実現したCB1000スーパーフォアだ。

最高出力93PS/8500rpm、最大トルク8.6kgf・m/6000rpmを発揮する998cc・水冷4サイクルDOHC4気筒エンジンは、見た目のボリューム感も満点。グラマラスな燃料タンクは、当時最大クラスの容量23Lを誇り、260kgもの車両重量を持つボディなど、すべてが当時のバイクとは規格外。「これぞ大型バイク」といえる大きな存在感などが人気を呼び、瞬く間に大ヒットモデルへと成長した。

大型免許取得の緩和も追い風に

東京モーターサイクルショーの会場に、ファイナルエディションとともに展示された1992年モデルのCB1000スーパーフォア
東京モーターサイクルショーの会場に、ファイナルエディションとともに展示された1992年モデルのCB1000スーパーフォア(筆者撮影)

ちなみに1996年には、大型自動二輪免許が自動車教習所で取得可能となったことも、大型バイク人気に拍車をかけるとともに、CB1000スーパーフォアのヒットを後押ししたといえるだろう。それ以前、400cc超の大型バイクは、運転免許試験場でいわゆる一発試験に合格し、「自動二輪免許の限定解除」を受ける必要があった。しかも、合格はかなりの難関で、「10回以上挑戦しても不合格」といったライダーもざらだったのだ。

それが、免許制度の改正により、自動車教習所でも取得可能な大型自動二輪免許が導入され、大型バイクに乗るハードルが低くなった。そうした影響から巻き起こったのが大型バイクブーム。当時はネイキッドバイク人気も年々高まったこともあり、CB1000スーパーフォアは、まさに「時代の寵児」と呼べるほどの人気を得たバイクの1台だったといえるだろう。

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