倒産したエルピーダ、再建の支援先探しは難航必至

倒産したエルピーダ、再建の支援先探しは難航必至

「最終的なオファーが出てくるのを今日まで待っていたが、具体的な(提携)案ではなかった」。2月27日、会社更生法の適用を申請し経営破綻した半導体大手エルピーダメモリ。同日夜の記者会見で、坂本幸雄社長は法的整理に踏み切った経緯をこう語った。負債総額4480億円。国内製造業では過去最大の倒産規模である。

だが、同社の破綻リスクは以前から繰り返し指摘されてきたことだ。雪の舞う29日都内。債権者説明会に出席した取引先業者は「いつ潰れてもおかしくないと思っていた」と語った。「昨年暮れにファクスが送られてきて、支払いの1カ月延期を告げられた。これは危ないと思って、取引を絞っていたんだ」。

エルピーダはパソコンなどに使われる記憶用半導体DRAMで日本唯一のメーカー。世界3位のシェアを持つが、過当競争に歴史的円高が重なり巨額赤字に陥っていた。

同社はリーマンショックが直撃した2009年3月期にも危機に直面。「日本にDRAM産業を残す」という大義名分の下、産業活力再生特別措置法(産活法)による公的支援で一命を取り留めた過去がある。その後は台湾企業との合従連衡を通じて競合を淘汰、残存者利益を得ることで生き残りを図るはずだったが、その当ても外れた。

「最先端の技術を使っているのに、おにぎり半分の値段にしかならない」(坂本社長)。昨年の夏場以降、単価は原価割れ水準へと低下。産活法の適用期限は3月末、その直後には1000億円を超す巨額返済が控え、資金繰りはレッドゾーンに突入していく。赤字を垂れ流し、再建の見通しが立たなければ当然、銀行も借り換えには応じられない。

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