二子玉川で始める「楽天X」とは何なのか 教育・医療には巨大な可能性がある
山田:アメリカの場合は、例えば個人の取引情報などいろいろなものがパブリックデータになっているのでデータドリブンな形でしっかりしたスマートインテリジェンスレイヤーができると思います。しかし、日本ではそれはできない。法的な枠組みを大きく変えていかないと、日本では進まないでしょうね。
三木谷:だから、そのために新経連があるということですね。ぶっ飛んだ国にならないとダメだということです。
山田:ぶっ飛んだ国ですか。
三木谷:いや、これは真面目な話ですよ。突き抜けたところがないと大変なことになりますよ、これから。僕はこれから南北問題ではなくて、北南問題になると思っている。力関係が逆転するぞと。
山田:新興国のほうが突き抜けたことをやれるから。
三木谷:突き抜けちゃう。それが中国と日本の間に今起こっていることです。今はまだ内部の問題があって中国も下手こいていますけど、もう明らかに思想的には向こうのほうがオープンになってきていると思いますよ。
中国は本質的なオープン
山田:中国は形式的なオープンはダメだけれども、本質的にはオープンになっているわけですね。確かにそういう見方はできると思います。
三木谷:中国は、本質的なオープンです。なぜなら何もなかったから。銀行もなかったわけです。だから、いきなり飛び越えるわけですよね。
山田:あらゆるものがスマートインテリジェンスレイヤーによって変わっていくといえば、自動車がある。たとえばDeNAが自動車に関心を示していますよね。確かに自動車は産業として規模が大きい。三木谷さんは、既存の産業に乗りこむということはしないんですか。教育、医療というのは、どちらかというと公的な部分ですから、産業としては異色ですよね。
三木谷:確かに公的なところがあります。当然、学校教育も変えたほうがいいと思っているので、これは国と連動しながら、ディスカッションしていったらいいと思う。で、メディカルの分野も、制度的な問題がありますが、そうだとしても、かなりできる範囲は大きいと思っています。
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