実はかしこい!ヒトとも共通する《タコの知性の階層》 学び続けるタコやイカの子どもたち
タコとヒトにもある「知性の階層」
タコとヒトの脳は共通してニューロン(神経細胞)やそれを守る細胞などから成り立っている。また、栄養や酸素を与える血管があることも共通である。つまり情報を受け取って処理することや、脳を守ることなどは変わらない。
しかし、タコとヒトでは脳の形や細胞の種類が大きく異なる。研究者はどのように両者を比較すべきか悩んできたが、今は形が違う脳に共通の仕組みを見出せるようになってきた。

ヒトの脳には、段階的な機能があると考えられている。食べることに関わるのは「低次の段階」で、歩いたり姿勢を調整したりすることが「中次の段階」、相手と関わったりする社会性の行動が「高次の段階」という具合だ。この段階的に整理された心理の仕組みは、タコとヒトの脳や行動を比べる際にとてもよい基準となった。
コウイカの脳の研究でも、同じような段階が提唱されている。電気刺激をコウイカの脳のさまざまな部位に与える実験によって、人間の脳と似た低次・中次・高次の場所があることがわかってきた。

















