最悪の場合、歩けなくなるだけでなく、排尿・排便障害も…医者も見誤る「脊柱管狭窄症」判断する2つの決め手
1つ目は、「太ももからふくらはぎにかけて、痛みやしびれがある」。脊柱管狭窄症に見られる、最大の特徴といってよいでしょう。
とはいえ、寝込んでしまうほどの激しい痛み・しびれではありません。
「電気がビリビリと走るような痛み・しびれ」
「ズキズキ、ジンジンとした鈍い痛み・しびれ」
「重だるいような違和感のある痛み・しびれ」
患者さんによって表現はさまざまですが、ぎっくり腰のような痛みとは、かなり異なります。ひどくなると、足の甲にまで痛み・しびれが出る人もいます。ただし、脊柱管狭窄症が原因で、腕や手がしびれることはありません。
2つ目は、「歩くと痛みやしびれが強くなるが、少し休むと症状がおさまる」。この症状を、間欠性跛行と呼びます。
ある程度の時間、歩くと痛みやしびれが生じ、歩き続けることが難しくなります。しかし、しばらく座って休むと症状が軽くなり、ふたたび歩くことができます。
なぜ、このようなことが起こるのでしょうか? それは、歩くと腰がまっすぐになり、脊柱管が狭くなって、神経への圧迫が強くなるからです。一方、しばらく休むと楽になるのは、前かがみの姿勢をとることで、一時的に脊柱管が広がり、神経への圧迫が減るからです。
自転車に乗ったり、スーパーのショッピングカートを押して歩いたりしても、痛みやしびれは出ません。それは、前かがみの姿勢になるので、脊柱管が広がるからなのです。
腰痛には2つの種類がある
一方、腰の痛みはあるけれども、太ももからふくらはぎにかけての痛み・しびれがない場合は、脊柱管狭窄症の可能性は低いと考えられます。
腰痛には、大きく分けて2種類があります。1つは、画像検査(レントゲン、CT、MRIなど)や血液検査で原因が特定できる「特異的腰痛」。特異的腰痛の例としては、以下のようなケースがあります。
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