成功するテック系スタートアップは、どのように事業を立ち上げ、ビジネスモデルを実現するのか?
注目すべきは、レシピというものが「参照されて再現されることが前提」で書かれている点です。それゆえ、参照されやすいように(少なくとも再現できると思ってもらえるように)、適度に簡略化されていなければなりません。
基本となる3つのレシピ
いかにして収益を上げるかというレシピは、3つに分けることができます。それは、「価値連鎖型」「リカーリング型」「三者間市場型」の3つです。いずれも、売上の流れをどう作るのかの取引構造を示しています。
「価値連鎖型」は、上流の開発、生産から下流の販売、アフターサービスまでの各段階で、直接売って代金を回収する取引の形態のことです。メーカーにしても、流通小売にしても、一回一回の取引で代金を回収するのが一般的です。
いわゆる、原材料を加工する製造販売や、生産者から商品を仕入れて顧客に売る流通小売、お買い得な目玉商品で引きつけて、利幅の高い商品で儲ける合算モデルがこれに該当します。
これに対して「リカーリング型」は、時間をかけて回収するという取引の形態です。基本は、製品やサービスを定期的に使ってもらい、その料金を徴収するビジネスモデルで、一定期間継続的に使ってもらう継続モデル、無料から有料課金へと時間をかけて誘導するフリーミアム、ベースとなる製品・サービスの購入価格を引き下げて利用者数を増やし、その消耗品やメインテナンスサービスを繰り返し購入してもらう設置ベースモデルがこれに該当します。
「三者間市場型」は、第三者の介在によって売上を作る取引の形態です。自社のメディアでコンテンツを無料(もしくは、わずかな対価)で視聴者や閲覧者に提供する一方で、広告料をスポンサーから徴収するという広告モデル、製品・サービスの提供者と、その利用者とを引き合わせることで手数料収入を得るマッチングモデル、直接の顧客だけでなく補完製品やサービスを提供する業者からもお金をもらう補完財プラットフォームが、この形態に分類されます。
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