──今回、ポリネーターにクローズアップして書かれた目的は?
既存事業頼みから抜け出せない伝統的企業が、どうやって新しいことに挑戦していくか。自社開発・内製主義への傾倒を脱し、外部の力も使って新しい事業を創出し競争力を高めようというのがオープンイノベーション。提唱されて20年、だいぶ定着したかなという気はしています。シリコンバレーに開発拠点を持つ企業数で日本は海外勢1位ですが、残念ながら成果はいま一つ。オープンイノベーションで実績を上げる企業に共通するのがポリネーターの存在で、彼らの重要性をもっと広く知ってほしいと思いました。
会社規模も違えば、ビジネスモデル、動き方も違う企業同士が組むのは大変です。3年経って売上高が数千万円だと、大企業内部では「何やってるの?」って話になりやすい。実際は想定線でも、数字にインパクトがないから評価がすごく難しい。日々たいへんな苦労の割に、報われないのがポリネーターなんです。オープンイノベーションを志向する会社は、彼らが活きる仕組みづくりへ意識的に動いてほしい。いつまでも本職の“ついで業務”扱いしている会社では、彼らの異動や転職で機能がストップする例も少なくないんです。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら