なぜ、何のために生きているのか。ふとしたときに、疑問に思ったことはないだろうか。生命の起源や進化を研究する著者もそうだった。
本書は「なぜ死にたくないのか」「なぜ他人が気になるのか」といった普遍的な5つの疑問を、進化生物学の視点から解き明かす。決して難しい学問の本というわけではない。日々悩んでしまう人に、考えるヒントをくれる1冊だ。
──若い頃のご自身に向けて書いた本なのですね。
理屈っぽく、よく悩んでしまう子どもでした。「何で生きているのだろう」と疑問に思いながら、その答えを見つけられない。何者かになりたいと思いながらも、どう進めばよいかわからない。親や友達に相談することもできず、悶々としていました。
その後、生命の起源や進化を研究するようになり、若い頃に抱いていた疑問に、科学的な答えを見つけることができました。この本は、かつての自分に今の自分が答えたようなところがあります。
人間を含むすべての生き物は、何か使命をもって生まれたわけではありません。生きているのは、進化の結果です。
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