
──タイトルの意味は。
「メイク・アンバンカブルズ・バンカブル」(銀行取引に適さないものを適するように変える)。当時、心の中でつねに唱えていた言葉です。
中近東やアフリカの借り手は信用力が低く、そのままでは融資できません。何をどうやって担保に取り、どういうストラクチャーで返済を確実にするのか。必ず融資できるようにしてやるとまなじりを決して飛行機に乗り、相手と交渉していました。
国ごとに人種も違えば考え方も違い、それが返済の可能性に影響してきます。単に外貨準備や経常収支だけで判断できるものではありません。国際審査部の厳しい稟議を通すために、徹底的に調べて議論しました。
──「アンバンカブル」な案件にひかれるのですか。
誰にでもできる案件をやっても何の面白みもありません。できないものをできるようにするから面白いのです。
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