
自宅の庭を散歩する伊藤三重子さん。なんと92歳だ(画像:書籍『北国の暮らし 今を豊かに生きる家しごと庭しごと』より)
これから人は100年生きるという。しかし、お金や孤独、健康不安がなく老後を迎えられる人はどれくらいいるだろう。年を取ることが怖いーー。
多くの人が漠然とした不安を抱く中、老後の人生こそ謳歌している人もいる。その元気は、気力は、生きがいは、いったいどのようにして手に入れたのか。
本連載では、“後期高齢者”になってなお輝いている先達に、老後をサバイブするヒントを聞く。
羨望された「92歳の1人暮らし」
北海道札幌市から車で1時間ほど。石狩川右岸に接する小さな町に住む伊藤三重子さん(92歳)が、孫のKuroさんのYouTubeチャンネル「Kuro - 北国の暮らし」に登場したのは、3年前のことだ。
3度の食事を作り、趣味を楽しみ、庭歩きをする三重子さんのありのままの日常を撮影させてほしいという申し出を、三重子さんはかわいい孫の動画撮影につきあってあげようという気軽な気持ちで快諾した。
動画が公開されると、クラシカルなソファやテーブル、書棚などがゆったりと並ぶ居心地のいいリビングで、好きなものに囲まれてマイペースで暮らす三重子さんに、世界中の視聴者から「こんな老後を送りたい」というコメントが届くようになる。三重子さんのルーティン動画は、130万回も再生された(2025年4月15日現在)。
自然豊かな美しい土地に三重子さんは暮らしている(画像:YouTube「Kuro - 北国の暮らし」より)
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