「美の代償?」ハリウッドセレブが飛びつく“激やせ特効薬”の不都合な真実

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同じ製薬会社から販売されている「ウゴービ」も、オゼンピックと同じ有効成分であるセマグルチドを含んでいるが、こちらはより高用量であり、肥満症または特定の体重関連の健康状態を持つ成人に対する減量薬として2021年6月にFDAに承認された。

いずれも通常は週1回皮下注射する薬剤で、1カ月あたりのコストは保険適用がない場合などには高額になることがある。

その存在があまりに有名になったので、最近では使っていることを認めるセレブも増えたが、初期の頃は隠す人も多かった。だが、その秘密はしばしば、顔でばれた。

「オゼンピック顔」の特徴とは?

体重の減り方が急速すぎて皮膚が追いつかず、たるんでしまい、「オゼンピック顔」と揶揄される状態になってしまうのだ。その新たな問題に直面した人が美容整形外科医に駆け込み、彼らが忙しくなるという奇妙なサイクルも生まれている。

さらに最近指摘され始めたのは、抜け毛の弊害。カナダのブリティッシュ・コロンビア大学の研究でも、セマグルチドを含む薬の使用者は、使用しない人に比べ、抜け毛に悩む確率が50%も高いことがわかっている。しかも、女性は男性に比べ2倍のリスクがあるとのことだ。

だが、これもまた「オゼンピック」自体の副作用というより、急速すぎる減量から来るもののようだ。普通ではないペースで体重が減ることで肉体的ストレスが生じ、それが抜け毛につながりやすいのだという。

セマグルチドを使っている、いないにかかわらず、20%以上の体重を落とすと、よく抜け毛の問題が起きるとのこと。いずれにせよ、せっかくやせても、これでは、当初の目的を叶えたとは言い難い。

ケリー・クラークソンのビフォー・アフター(左は2018年撮影:Shutterstock/アフロ、右は2024年撮影:REX/アフロ)
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