ノーベル賞の候補に?「やせ薬」開発者3人の功績 発表は7日、前哨戦とされる「ラスカー賞」を受賞

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ノーベル生理学・医学賞の最有力候補の功績、そしてなぜ彼らが候補なのかを紐解きます(写真:240pikaru/PIXTA)

9月19日、ノーベル賞の前哨戦とされるラスカー賞の選考結果が発表された。臨床医学部門で受賞したのは、肥満症の治療薬のGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)受容体作動薬の開発に従事した3人だ。

アメリカのマサチューセッツ総合病院、ハーバード大学のジョエル・ハベナー教授、ロックフェラー大学のスベトラナ・モイソフ准教授、そしてデンマークの製薬企業ノボ・ノルディスク社のロッテ・ビエレ・クヌーセン氏である。

本稿では、その背景について解説したい。

GLP-1受容体作動薬とは?

まずは、GLP-1受容体作動薬がどういうものか説明しよう。

GLP-1は食事を摂ると腸から分泌されるホルモンで、血糖値の調整や食欲の抑制で重要な役割を果たしている。

血糖値が上がると膵臓のβ細胞に働きかけて、インスリンの分泌を促進して血糖値を下げたり、血糖値を上げるホルモンであるグルカゴンの分泌を抑制したりする。このため、GLP-1は発見当初から、糖尿病の治療薬候補として注目されていた。

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