ほっかほっか亭《ライス販売停止》のウソ投稿…「米不足なのに不謹慎すぎ」「そもそも面白くない」の批判多数も、“意外と失敗ではない”理由
炎上の理由を一言でまとめると、「リアリティがありすぎた」ということに尽きる。「#エイプリルフール」のハッシュタグを付けているから、誤認される恐れは少ないはずなのだが、それでも叩かれるのは、「あり得そう」と思われる内容だからだ。
さらに、そのリアルさは、米不足、米価格の高騰という、多くの消費者が頭を抱えている問題とつながっているため、「不謹慎」「面白くない」という批判を生んでしまったのだろう。

とはいえ、エイプリルフールネタを作るのは難しい。事実誤認や炎上を避ける必要がある一方で、面白くないと話題にならない。多くの企業が参入してくる中で、相対的に目立つのも難しくなってきている。SNS空間は以前と比べて荒れがちで、炎上しやすくなっている。
そうしたこともあり、企業側も企画に十分な時間と予算をかけなくなりつつある。
エイプリルフール投稿は、いまでも多くの企業が行っているが、以前と比べると下火になってきているのは事実だ。
“エイプリルフール黄金時代”にバズった投稿
だいぶ遡るが、2013年はエイプリルフール投稿の「黄金時代」と言える年だった。
この年、特に話題になったのが、うどんチェーン店はなまるうどんの「ダイオウイカ天発売!」のリリースだ。NHKスペシャルでダイオウイカがブームになっていたことの相乗りだが、かなり作り込んだ画像と詳しい解説が付けられていた。
ひと目でウソとわかるのだが、ディテールまで作り込まれていたことで、大きな話題となった。

もう1つ、同年に通信キャリアのauが「ベッド型スマートフォン『zzzPhoneBed』(ズーズーズーフォンベッド)」を発売するというリリースをしたが、こちらも話題になった。
こちらも、すぐにウソだと気づく内容でありながら、実機(?)の写真も入っており、「スマートフォンはベッド上でしか利用しない」ということに気付いたプロダクトデザイナーが、自らのために開発した――といったリアリティある解説が付されていた。
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