中国電池CATL「純利益1兆円超え」にみなぎる自信 独自の新型電池を続々投入、海外でも拡大加速

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EV市場の成長が世界的に減速する中でも、CATLは強気の姿勢を崩していない。写真は福建省寧徳市の本社ビル(同社ウェブサイトより)

EV(電気自動車)用の車載電池や蓄電システム用電池で世界最大手の中国のCATL(寧徳時代新能源科技)は3月14日、2024年の通期決算を発表した。

同年の売上高は3620億1000万元(約7兆4295億円)と前年比9.7%の減収だったものの、純利益は同15%増の507億4000万元(約1兆413億円)と2桁増益を達成した。

(訳注:売上高が減少した要因について、CATLは2024年7~9月期の四半期決算の発表時に「原材料価格の大幅下落に伴い、電池の出荷価格も連動して下がった」と説明している)

事業分野別の業績を見ると、主力の車載電池事業の売上高は2530億4000億元(約5兆1931億円)と前年比11.2%減少。総売上高に占める比率は前年の71.2%から69.9%へとわずかに低下した。

設備過剰の懸念を否定

2番目の柱である蓄電システム用電池事業の売上高は572億9000万元(約1兆1758億円)と、減収率が前期比4.3%にとどまった。その結果、総売上高に占める比率は前年の14.9%から15.8%に上昇した。

CATLの電池生産能力は2024年末時点で676ギガワット時(GWh)に達し、2023年末より22.5%拡大した。一方、2024年の電池の生産実績は516GWh、設備稼働率は76.3%にとどまり、生産能力を持て余し気味に見える。

同社はさらに219GWhの新たな生産設備を建設中だ。今後の設備過剰の懸念に対し、CATLは決算説明会で「2024年10~12月期は(海外需要の拡大などによる)生産能力不足で在庫を積み増せなかった」と述べ、設備稼働率の維持・向上に自信を示した。

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