妹との差を感じてより一層落ち込むかと思いきや、この吉報には心からうれしくて涙が出たそうです。
「悔しいという気持ちが起こらないほどずっと落ち込んだ感じで、もう自分は落ちるものだと思っていましたので、そこに飛び込んできた妹の合格のニュースは人生でもトップクラスの嬉しさでした。ずっと妹が努力していたことを知っていたので、努力って報われるのだなと感じることができました」
自身の受験結果に関しても受け入れて、気を取り直した彼女は、河合塾の新宿校に入って浪人することを決めます。浪人を決断した理由を改めて聞くと、「京大に行きたかったし、浪人する人が周囲にたくさんいたから」と答えてくれました。
こうして毎日朝6時に起きて、23時に帰ってくる生活を1年間ずっと続けました。

すると最初のクラス分けテストで一番を取ってから、受けた模試はずっとA判定でした。
キラキラ大学生を近くで見るしんどさ
ひたすら勉強を続けた1年でしたが、その中でも2つ大きなターニングポイントがあったそうです。
1つ目は、4月ごろから、妹や同級生を視界から消したことでした。
「妹が現役で東大に入ったのは、人生でもトップクラスのうれしさでしたが、やはりキラキラ大学生を近くで見るのはしんどかったです。毎日、彼女より早く家を出ることで、同じ家で生活していてもすれ違わないようにしていました。妹以外の同級生も、大学に進学してどんどん先に進んでいるのに、自分だけ時間が止まっている感覚がつらくて、連絡を一切絶っていました」
妹も姉に気を遣って、家では大学の話をあまりしていなかったそうです。それでも受験が近づいてくると、姉の大学出願に関する事務の手続きをサポートしたり、京大受験本番では京都までついてきて直前まで励まして姉を支えました。この支えにはトコトコさんも、心から感謝しているそうです。
そして2つ目は、「神のお告げ」でした。
予備校内での成績がトップクラスでも、ずっと現役時から自分は落ちるものだと思い込み、気が滅入った状態だったのは変わらなかった彼女でしたが、6月のある日、受かりそうだなと思えた「天啓」があったそうです。
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