生成AIの活用・導入を成功に導く「5つの条件」 世界で成果を出す企業は何をしているのか

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③体制整備

 生成AIの導入は、IT部門だけでなく、経営層、各業務部門、法務、セキュリティ部門など多くの部門が関与します。そのため部門横断的なコラボレーションを促進し、生成AIの活用に関する意思決定を迅速に行える体制を整備します。生成AI利用を部署内で推進する担当者の配置に加え、各部署で個別に対応すると部署ごとに取り組みに差が出てくる恐れがあるため、専門組織等の設立も推奨します。

ITシステム導入とガバナンス構築のポイント

生成AIのシステムには、精度や利便性、セキュリティなどが求められます。生成AIからの回答精度が低いと利用されなくなる懸念があります。

精度向上には、プロンプトエンジニアリング(生成AIから望ましい出力を得るための質問)、AIモデルチューニング(特定のニーズに最適化するためにAIモデルの性能を特定のタスクやデータセットに適合させるプロセス)、RAG(外部のデータベースから情報を探して回答を生成する仕組み)により対応が可能です。

また、生成AIに対する利用者のリテラシーの高さにはばらつきがあるため、生成AIの活用を全社に普及させるためには利便性を向上する必要があります。生成AIはデータの連携により価値が増大する分、セキュリティにも注意を払うことが大切です。

従来のAIとは異なり、生成AIはさまざまなリテラシーを持った社員がそれぞれの使い方で利用します。それゆえ、生成AIの特性を十分に理解せず利用してしまうと、個人情報や社外秘情報等の漏洩や著作権侵害などのリスクに繋がります。

また、場合によっては生成AIによって出力される誤った情報を、十分確認せずに利用してしまうリスクも増加します。これら生成AIのリスクを抑制し、生成AIの価値を最大化するガバナンス(リスク統制)の構築が重要です。

生成AIガバナンスの手法として、生成AI利用ルール・マニュアルの策定やリスクチェック体制の構築、システム側でリスクが発生しないようにする予防機能の設定などが挙げられます。

生成AIを企業に導入する際のポイントを述べましたが、これらポイントは個別単体で実行するのではなく、統合的に推進することが成功の秘訣となります。現在、もしくは今後、生成AIに関わることがある場合は、ぜひこの記事の内容を参考としていただければと思います。

里 泰志 株式会社クニエ マネージングディレクター

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さと たいし / Taishi Sato

京都大学大学院理学研究科修了。外資系コンサルティングファームを経て、現職では、デジタルトランスフォーメーション部門の責任者として、日本企業のデジタル変革をリードしている。近年は、東南アジアをはじめとしたグローバルへデジタル改革を展開。専門領域はテクノロジーを活用したビジネスプロセス変革や新規顧客創出。特に、製造業/サービス業での支援実績が多い。

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福田 圭哉 株式会社クニエ シニアコンサルタント

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ふくだ けいや / Keiya Fukuda

上智大学大学院理工学系研究科修了。大手自動車会社を経て、現職では、通信業、銀行業、保険業を中心に、デジタルテクノロジー活用戦略立案及び実行、デジタル組織変革、デジタル人材育成など幅広いコンサルティングに従事。専門領域は、デジタルテクノロジー活用及びデータ分析・活用によるビジネスプロセス変革。

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