Mac最上位とエントリー機がAIフォーカスな理由 量子化データ処理へ向けた戦略

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新型MacのすぐれたAI性能に注目(筆者撮影)

先日アップルが発表した2つの製品は、Mac製品のラインナップでもトップとボトム、両極に位置する製品だ。

MacBook AirはエントリークラスのMacとして、長らく最もよく売れるMacであり続けている。学生や教員向け価格も用意され、入手しやすさと、アップル製コンピュータの入り口を支える、体験の質を重視した製品でもある。

一方のMac Studioは、コンパクトなサイズながらタワー型に匹敵するパフォーマンスを備える製品だが、今回は特に512Gバイトのユニファイドメモリを搭載するラインナップが用意され、200万円クラスの業界でもハイエンドクラスのラインナップが用意された。

それぞれについて多様な改良や新たなセールスポイントを備えているが、この両極に位置する製品に共通しているのが“AI性能の高さ”を追求していることだ。

まったく位置付けの異なる2つの製品が同時に発表され、また共通のユニークさを持っているのは偶然ではない。なぜならアップルが独自に開発しているAppleシリコン(Mプロセッサ)の本質的な強みを、AI処理のジャンルで発揮できるからだ。

新型MacBook Air、AI性能が大幅な伸び

新型MacBook Airが搭載するM4は、2世代前のM2に比べてマルチコアでのCPU処理速度がおよそ1.5倍と大幅に向上。Photoshopの処理ではM3 Proをわずかに上回る他、GPU処理も高速化したことで動画編集ソフトのDaVinci ResolveではM2を43%も上回る性能を示した。

しかし本稿で注目したいのは、すぐれたAI性能である。

アップルは4月から日本向けにもAI機能「Apple Intelligence」を組み込むことを発表しているが、OS機能の「Core ML」を通じてさまざまなアプリケーションがAI機能を駆使している。

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