効率よくエネルギーを燃やす「速筋」を鍛えるワザ 筋肉を増やす「成長ホルモン」の分泌促すコツは

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ボディビルダーは筋肉を肥大させるため、中程度の負荷の筋トレを何種類も何セットも多量に行います。続けていくと、太くたくましい筋肉に仕上がるものの、体内ではある変化が起きています。

長時間の筋トレに耐えるため、速筋が遅筋化して中間筋線維に変わっていく。つまり、筋トレをやり過ぎると、見た目はよくなってもそれに見合う筋力が得られない可能性があるのです。

一方、スポーツ選手の筋トレの目的は、あくまで筋肉の出力を高めること。高負荷の筋トレを比較的短時間行い、筋力を上げつつ体重を増やし過ぎないのが一般的です。

またスポーツは体全体を使うので、オフシーズンに筋肉を増やしたあと、全身の筋肉の協調や連動を養います。スポーツの発想とボディビルの発想は、実は真逆なのです。

健康的で若々しい体のために選択すべきはボディビル的方法ですが、ただし種目数や回数などをおさえて適度に行い、適量の筋肉を獲得します。

筋肉痛がないとトレーニング効果なし?

トレーニングを始めた当初は筋肉痛が出やすいものですが、回数を重ねるうちに出にくくなります。「筋トレの効果がなくなったのでは?」と心配する人もいるでしょう。

でも実際は、筋トレの成果と筋肉痛との間に直接の因果関係はありません。

「久しぶりにゴルフをやったら筋肉痛になった」というような経験は誰にでもあるでしょう。筋肉痛は、高負荷で慣れない動きをすると起きやすいのです。自分のイメージと実際の体の動きとの間に「ずれ」が生じ、筋肉がぎゅっと引っ張られて損傷や炎症が起こりやすいためです。

たとえば一流のラガーマンであっても、慣れない野球をすれば筋肉痛になります。逆にいえば、同じ動作のトレーニングを続けると筋肉痛が出なくなるのは当然なのです。

筋肉痛はなくとも、適切な負荷と頻度で鍛え続ければ、筋肉は成長するので安心してください。

中高年になって、「若い頃より筋肉痛が遅れてくる」と感じる人は多いようですが、それは錯覚です。筋肉の炎症のピークは、運動後48~72時間前後。年齢による差はありません。では10代の頃と何が違うかといえば、運動の頻度と種類です。

中学や高校では、体育の授業や部活などで体を動かす機会が大人よりはるかに多いうえ、運動の種類もさまざま。筋肉が常に刺激を受けている状態なので、いつのどの運動が原因で筋肉痛が出たのかわからず、錯覚しやすいのです。

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