開業1年半で閑散「渋谷・道玄坂通」大苦戦の"真因" 建物の造りや動線から大きな問題がある…?
特に都心部のドンキに多いのだが、その入り口は面する道に沿って大胆に開かれており、街路からその店の様子がよく見える。


視覚的にもそうだが、例えば店内で流れるさまざまな音(聴覚)が聞こえたり、店によっては焼き芋のにおい(嗅覚)までが漂ったりして、通りすがっただけなのについつい店に入ってしまいたくなる。

ドンキが店内の構造をあえて複雑にして「衝動買い」を誘発していることは有名な話だ。それと同じように、店舗デザインでもこうした「衝動入店」を誘発しやすいのがドンキの特徴であり、強みである。
これは何を表しているか。それは、ドンキとそれが立地する街が「一体化」しているということだ。街の中で異質すぎる存在にはならず、その街にまるで昔からあったかのようにじんわりと浸透する。それがドンキの業績の好調につながっている(この辺りについては拙著『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』で書いた)。
道玄坂通は渋谷に馴染んでいる…?
さて、こうした店舗の特徴を見て、改めて道玄坂通を見るとどうだろうか。
この施設の特徴の1つは、その名前に「通」と付いていることからもわかるとおり、街のパーツの1つとして使える施設が目指されていることだ。
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