青春18きっぷ改定後、格安移動の「傾向と対策」 移動手段か旅情重視の鉄道旅か分けて考えよう

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本来なら、東京―関西間に10両編成の夜行列車があれば高速バス20台分の乗客が運べるし、日本各地の主要都市同士も快速列車でもあれば鉄道がもっと活躍できるはずであるが、現状は運賃や車内設備の関係でバスを選ぶ人も多い(札幌―旭川間、仙台―盛岡間、名古屋―福井間、福岡―熊本間など)。

このことは、京都や大阪から姫路行き高速バスがないことなどでも理解できるであろう(新快速などの快速列車が充実している)。

「青春18きっぷ」以外の割引切符にも注目

それでも格安に鉄道でのんびりと旅を楽しみたいという人向けのプランも考えてみたい。青春18きっぷも廃止されたわけではないので、新ルールの範囲内で利用していくしかないが、今まで青春18きっぷの知名度が高く、その陰に隠れていたお得な切符も多い。JR北海道の「北海道フリーパス」、JR東日本の「休日おでかけパス」、JR東海の「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」「青空フリーパス」「休日乗り放題きっぷ」、JR四国の「バースデイきっぷ」等々である。

JR九州の「旅名人の九州満喫きっぷ」は私鉄や路面電車含めて九州内の鉄道の普通列車が乗り放題となり、通年発売、任意の3日間で1万2000円なので使い勝手がいい(4月からは長崎電気軌道が利用できなくなる)。かつての青春18きっぷを思い起こす、日付印を押すタイプである。もはや九州内では青春18きっぷの連続3日間1万円はかなりコスパが低下している。肥薩線が動いていない現在は、肥薩おれんじ鉄道が使えないので鹿児島へのアクセスは極めて悪い。

JR四国の「四国再発見早トクきっぷ」2400円もお得で、3連休に四国内を普通列車で旅するにしても、青春18きっぷは価格的に意味をなさなくなっている。九州や四国までは鉄道を利用せず、LCC、高速バス、フェリーを使うのがお得で、地域を限定して鉄道旅行をするといいだろう。

「北海道&東日本パス」は7日連続1万1330円なので、1日当たりの運賃が1619円と、JRの乗り放題パスでは最安となり、いわて銀河鉄道、青い森鉄道、北越急行が利用できる部分も見逃せない。本州―北海道間は特急券購入で新幹線を利用できるが、八戸や青森からフェリーを利用するのもお勧めで、とくに夜行フェリーなら宿泊費節約にもなる。

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