将来の北海道?「ニュージーランド」鉄道の実態 人口少ない国で鉄道はどんな役割をはたすか
ひさしぶりにニュージーランドを訪ねた。以前ニュージーランドを訪ねたときは鉄道も基幹交通として運行していたが、現在は長距離列車に限っていえば、観光列車として残っているにすぎない状態だ。いっぽう、都市内交通は合理化が進んでいて、人口が少ないにもかかわらず日本よりもうまく機能している点も散見された。
長距離列車の役割は観光のみに
たとえば最大都市であるオークランドと首都ウエリントンの間(685km)は、筆者が2001年に訪ねた際は、1日に昼行、夜行の2往復が運行されていたが、現在は昼行が週3往復にまで減便されている(車両が1編成しかない)。2001年の時点では、この間を旅行者が移動する場合、鉄道、バス、空路、そして昼間の移動、夜間の移動とさまざまな選択肢があったが、現在の鉄道は、車窓を楽しみたいという観光客の需要にしか対応しておらず、しかも週に3便では利用機会はかなり限られるだろう。
筆者もニュージーランド渡航の際、オークランド―ウエリントン間を列車移動することを軸にして日程を調整したほどで、とかく忙しい日程になりがちな日本人旅行者では、週3便の観光列車に乗ることは、日程調整の部分がネックであろう。
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