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「予算年度内成立」を野党が"容認"した舞台裏 夏の参院選をにらみ与野党が複雑怪奇な駆け引き

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  • 泉 宏 政治ジャーナリスト
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その際、野田氏はまず、民主党政権下で首相を務めていた2012年当時の予算案審議を振り返り、「実はトラウマがあった。私(が首相)の時は、(予算の)年度内成立ができず暫定予算を組んだが、よくなかった。国民生活を考えた時に行政執行が切れ目なく行われること(が必要)。外交でも政権が不安定と思われると足元をみられてしまう。自分にとっては残念だった」と述懐した。

さらに、野田氏は「2012年の3月30日に暫定予算の審議が衆議院に戻ってきた時、厳しく責任を問うてきたのが、(野党)自民党の筆頭理事だった石破茂さん。その時に苦しい答弁をしたのが、私と安住財務大臣でした」と続け、予算委員長を務める安住淳氏に視線を向けた上で「ここはグッとがまんをして、思うところはありますけど、なるべくお互いにいい予算を作るために知恵を出したい」と石破首相に語りかけた。

この野田氏の「首相経験者としての異例の決断」(立憲民主幹部)で予算修正を巡る与野党交渉の構図は大きく変容した。与党側は維新、国民民主両党との修正協議に踏み込むことで、早急に予算案賛成を前提とした両党の取り込みを目指す方針を明確にした。これを受け、自民党は19日に維新と修正で合意し、国民民主の求める「103万円の壁の大幅引き上げ」についても「週内の21日までに、合意を取り付ける」(自民税調幹部)との戦略を描いているとされる。

松本氏の参考人招致を20日に実施、内容も公表へ

その一方で、野党側がそろって要求してきた旧安倍派の会計責任者・松本淳一郎氏の衆院予算委参考人招致については、18日午前の同委理事会で20日に実施することで与野党各会派が合意した。松本氏の意向も踏まえ、都内のホテルで安住委員長と各党理事が非公開で話を聞き取る形式で実施されるが、安住氏は、「応答は全部公表する。それはオフィシャルなものだと思って結構だ」と述べ、聴取後に聴き取り内容を公表する方針を明言した。

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