「赤いきつねCM」露出ないのに"性的"と炎上のワケ 日清食品「どん兵衛」の"擬人化CM"は許されたが…

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日清食品は過去の蓄積があったが、東洋水産にはそれがあまりなかったというのはあるかもしれない。「赤いきつね」「緑のたぬき」は、これまでも既存のアニメ作品とコラボしたりはしているが、今回のCM動画は単発で行われたものだ。

「どんぎつね」のような過去の文脈がないまま、人々にいきなり受容されたため、意図せぬ解釈を生んでしまった可能性はある。

いずれにしても、批判は多分に印象論に基づくもので、「どん兵衛」はいいが「赤いきつね」はダメ――という論理的な根拠は見いだしにくいのが実際のところだ。

赤いきつね
(画像:YouTube「maruchanchannel」より)
赤いきつね
(画像:YouTube「maruchanchannel」より)

今回は、物議はかもしたが「成功」といえる

今回のケースは、東洋水産にとっては「もらい事故」といえるような出来事だったと思うのだが、今後、同社に限らず、広告を行う企業が注意しておいたほうがよい点を、いくつか見いだすことができる。

ひとつは広告・宣伝にアニメやキャラクターを活用した場合、意図しない解釈を呼ぶことがあるという点だ。

過去にも、日経朝刊に掲載されたマンガ「月曜日のたわわ」のキャラクターを使った全面広告が「性的だ」と炎上したことがあった。アニメ「鬼滅の刃」の交通広告では、女性キャラクターの露出の高さが物議をかもしたこともある。

特定の読者や視聴者に受容されているキャラクターやコンテンツでも、広告として不特定多数の目にさらされると、「不適切」と見なされることがあるのだ。

それでも、これまでインターネットでは、比較的自由な表現が許容されてきた。広告に関しても、テレビCMや新聞広告などのマスメディアではできない表現をインターネット上で行うことも多かった。逆に言えば、インターネットでは攻めた表現をしないと、効果が出にくいという側面もあった。

しかし、最近ではインターネットの世界でも、利用者が拡大すると同時に寛容度は下がり、炎上が起こりやすくなってきている。

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西山 守 マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授

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にしやま まもる / Mamoru Nishiyama

1971年、鳥取県生まれ。大手広告会社に19年勤務。その後、マーケティングコンサルタントとして独立。2021年4月より桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授に就任。「東洋経済オンラインアワード2023」ニューウェーブ賞、東洋経済オンラインアワード2025」MVP賞受賞。テレビ出演、メディア取材多数。 日本広告学会評議員、クリエイティブ委員会副委員長。 著書に単著『話題を生み出す「しくみ」のつくり方』(宣伝会議)、共著『炎上に負けないクチコミ活用マーケティング』(彩流社)などがある。

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