観閲式に音楽祭…自衛隊のイベントは必要か 隊員にかなりの負担、本来業務に多大な支障も

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2017年の自衛隊音楽まつりの様子(写真・陸上自衛隊ホームページより引用)

全国の自衛隊の基地をはじめ、自衛隊は国民向けのイベントをよく開催する。自衛隊音楽まつりといったものだが、これらは今後も続けるべきだろうか。観閲式や航空基地祭も今までどおり開催してよいものか。

実は、自衛隊は余裕がなくなっている。海外派遣などの任務拡大や人口縮小による人員不足などにより、従来どおりの業務実施は不可能となりつつあるのが現状だ。

となれば、各種の行事は見直すべきである。行事負担から実任務が滞り、隊員が疲弊する事態にすでに至っているからである。

負担が大きい行事も

では、自衛隊にはどのような行事があるのだろうか。

まずは国家の公式行事がある。皇室行事をはじめ国家が主催する式典には自衛隊が必須だ。儀仗や礼砲、堵列(とれつ、隊員が並んで人垣を作ること)、音楽隊は、他の省庁では代替できないためだ。

防衛省が主催する行事もある。陸上自衛隊(陸自)の中央観閲式や海上自衛隊(海自)の観艦式、航空自衛隊(空自)の航空観閲式といったものである。

最近は西暦が3で割れる年は海自、翌年は空自、翌々年は陸自と輪番で実施している。

自治体行事への協力もある。オリンピックやさっぽろ(札幌)雪まつりでの作業支援である。開会式などへのブルーインパルス派遣を含めてもよい。

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