ゲーム三昧でも2時間の外遊びでリセットできる 子どもの近視を抑制するための大事な習慣

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平岩:私が窪田先生のご著書『近視は病気です』を読んで学んだのが、「2時間の屋外活動」では必ずしも直射日光を浴びる必要はないということ。日陰でも十分効果があるそうですね。

窪田:その通りです。晴れた日に直射日光を浴びなくても、曇りの日でも、日陰でも効果があります。しかも2時間連続ではなく、途切れ途切れの合計でも大丈夫です。はっきりとしたメカニズムまではわかっていませんが、太陽光には近視になるシグナルを抑える効果があることがわかっています。

ただし、屋外というのがポイントです。屋内の窓ガラス越しの光ではフィルターがかかってしまうため効果がありません。

外遊びをしていた子どもは近視になりにくい傾向が

平岩:私が運営するアフタースクールでは、外遊びをするのは夕方から。昼前の強い日の光に当たらなくても近視を抑制する効果があると知り、子どもたちには積極的に勧めています。

しかも、1日中スマートフォンでゲームをしていたとしても、2時間外にいるだけでリセットされるくらいの効果があるんですよね。まるで夢のような話だなと(笑)。

外遊びのイベント講演
(学校法人新渡戸文化学園提供)

窪田:それだけで近視になるのを防いだり、進行を遅らせたりすることができるのですから、ぜひ取り入れていただきたいです。近視の研究が進んでいる台湾では、小学校で1日2時間の屋外活動が義務付けられていて、それによって近視になる子どもの割合が減り始めているんです。

台湾における子どもの近視割合
(出所)『近視は病気です』

平岩:子どもたちにゲームをやめさせるのは難しいですが、「ゲームをしたら外に2時間出る」のは取り入れやすいですよね。親御さんにとっても非常にありがたい話だと思います。

窪田:平岩さんは「放課後NPOアフタースクール」の活動で、長年、子どもたちを見ていらっしゃいますが、昔に比べてメガネの子が増えた実感はありますか? 実はここ数十年で子どもの近視は急増しているんです。

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