「今の意見に対して、アイデアをつけ加えるとしたら?」「Cさんの提案に関して、どんなことが言えそう?」。これは質問の形を取っていますが、「アドバイスを求めている」ようにも受け取れますよね。こうして部下の自尊心をくすぐるのです。
また、「ここまでの会議の流れを、簡単にまとめてもらえるかな?」「みんなの意見を総括してもらえますか?」「今日の会議の最大のポイントはどこだろう?」「今の段階で、まだ足りていないことはないだろうか?」といった質問によって、当事者意識の乏しい部下に、重要な役割を任せるのも効果的だと思います。
自分の発言が注目されるシチュエーションを用意してあげれば、意見してもいいかな、という気持ちになってくれるかもしれません。
やはり大事なのは、自分が会議の当事者であると、自覚してもらうことです。部下の納得のいく状況を作り、発言する機会を用意して、本人を会議に巻き込んでいくことです。部下のタイプに合わせて、「いい質問」をうまく選択してください。
「いい会議」の3つのファクター
さて、ここまでいくつかの会議における「いい質問」を紹介してきましたが、じつは「どんな質問をするか」以上に大事なことがあります。
「いい質問」が会議で効力を発揮するためには、その会議が「いい会議」であることが大前提です。
上司が厳しすぎたり、気が利いた意見を言わないと叱責されたりするような会議であれば、部下が萎縮してしまい、意見できないのは当然ですよね。上司が満足するか怒るかに、部下が一喜一憂するような会議は「いい会議」とは真逆です。
それが「いい会議」になるかどうかは、
・会議に参加する上司がどんな人なのか?
・会議に参加するメンバーはどんな人たちなのか?
ということに少なからず影響されます。
とくに、進行する立場の人や発言力の強い立場の人は、自分の言動が会議に与える影響について、しっかりとわきまえておく必要があるでしょう。
いい意見は、いい会議でこそ生まれます。これを上司はしっかり理解し、意識して、「いい質問」を利用しながら、いい会議となるよう立ち回らなければならないのです。
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